阪神の生え抜きスター鳥谷敬
最近様々なウェブサイトやスポーツ新聞など見ると「鳥谷に引退勧告」と言うようなことが非常に多く取り上げられている。
阪神タイガースの鳥谷敬(38)といえば、早稲田大学のスーパースターとして活躍し、2004年に阪神タイガースに入団した同球団が誇る生え抜き選手だ。2013年のワールド・ベースボール・クラシックのメンバーにも選出されており、打っても、守っても光るその野球センスは、同じ野球選手からも定評があり、多くのファンを魅了している。
しかし昨シーズンは、プロ1年目から継続していた連続試合出場が止まり、今シーズンも出場機会に恵まれていない。数日前にはあの甲子園のスター・松坂大輔(39)が引退勧告か⁉ というような記事が取り上げられていたが、年齢と同時にこのような話題が出るのは何も不思議なことではない。
今後はそのような状況でも、自分の良さを出していくというような形を見てみたいなと思う。若い選手が持っていないもの、それは「経験」ではないだろうか。「このようなピンチではどうする」「このようなチャンスではどのようにする」など、ベテランになればなるほど様々な状況に合わせた起用法をうまく考える。
そこでスポーツ界に必要なものは、このような能力、技術をどのようにして育成に活かしていくかだと思う。例えば全盛期の清原和博に対して、大先輩の落合博光が当時テレビの対談で「お前下手くそすぎる」と言った動画が、YouTubeで見られる。当時誰もが認めるセンス及び素質のある清原に、ベテランでプロ野球史上唯一の三冠王を3度獲得した落合が、自分の経験をもとに意見をぶつける場面だ。このこともあり、清原はさらに進化していき、今でも語り継がれる怪物へと成長した。
このようなベテランと若手の関わりが、球団及びスポーツチームを成長へと導いていくのではないだろうか。ベテランのチカラを育成の舞台へ活かしていく形が今後のテーマとなると筆者は思う。