フィジカル
イチローは今、何を求め、なぜメジャーに残ったのか
2019.9.16
侍イチローは、メジャーリーグでの引退会見を本拠地マリナーズの球場にて行った。考えてみればメジャーで3割をキープするということは異常な数値である。大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)でさえ、打者に集中した今年で3割をキープする事は並大抵のことではなかった。海を渡った19年前、あの細い体型から誰がイチローのここまでの活躍を予想できただろうか。
メジャーでは80年以上も更新されていなかったシーズン最多安打記録を塗り替え、何度も首位打者に輝き、毎年200安打を常にキープしてきた。このようにアメリカでの自分の地位を常に高めていき、天才と言われる所以は努力の賜物に過ぎない。
イチローは今、何を求め、なぜメジャーに残ったのか。今後の天才の目指すところはどこなのか。
そのセーフコ・フィールド(現Tモバイル・パーク)で輝き続けて培った技術経験、取り組みなどすべてを含めて日本球界に出して欲しい。そう願っている野球ファンは多いのではないだろうか。
選手時代にマスコミを嫌い、話さず、気を許した者にしか本来の姿を見せない、そして世界中のファンを魅了した唯一無二の存在イチロー。真面目過ぎとも言えるくらいストイックに野球に向き合った。日本の野球選手は高校でドラフトにかかり、大金を手にする選手が多い。中には人間が変わったかのように遊びに没頭する選手がいるが、そこから結果を残せた選手はごくごく少なく、23歳になった甲子園のスターが球団をクビにされるケースもある。そんな天国と地獄のような世界を目の当たりにしながら、ドラフト上位ではなくとも、オリックスに導かれた一人の侍。やがて日本へと舞い戻り、仰木彬イズムを継承し、第2のイチローを育てあげることを期待したい。
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